神対応ならぬ草対応についてである。雑草と書きたいところではあるが、あえてここでは単なる草としたい。
家庭菜園をやっていて最も苦労するのは草への対応である。除草せずに栽培する自然農法(全く除草しないのではなく、必要部分は除草する)もあるが、これは見た目以上に大変である。まず、世間の目である。山中であればいいが、人の往来が多いところでは異様な目で見られる。もちろん近所の人は言うに及ばずである。栽培している野菜たちももちろん迷惑そうである。日が当たらなければ光合成ができないので、周りの草丈は主役よりも低くする必要がある。施肥しても周りの草に横取りされ成長は芳しくない。かつて栽培したタマネギ(除草なし)はニンニク(除草あり)よりも小さいものが多かった。
やはり、適度な除草は必要不可欠である。除草の方法として、手でコツコツと根から引き抜いていくか、三角ホーで根を切断しながら行うかの2種類の方法がある。大きなものが数本であれば手でもいいが、引き抜きにくいものは三角ホーで一気に刈り取る方法をとる。どちらも時間がかかり腰が痛くなる。何よりもつらいのはこの結果が1週間程度しか続かないことである。すぐに予備軍が顔を出し始め、しばらくするとまた元通りになってしまう。わずか1週間の満足のために行うには負担が大きすぎる。
こう考えると、コスパ、タイパという考え方を導入せざるを得ないと思うようになってきた。そこで、草刈り機を購入することにした。幸い、自宅裏で家庭菜園を行っているので電源方式の草刈り機を購入することにした。金属刃とナイロン紐の両方が使用でき、これらを回転させることで草を切断するのである。危険を回避するためナイロン紐方式を選択して使用している。驚くべき速さと結果を見せつけてくれる。どんなにきれいに除草しても、土中に潜む種が次々に発芽する(壮大なる実験を参照)ためこれで十分である。
草が生えるということは、その土が健全な証拠である。草が生えないような土で栽培したものは恐ろしくて食べられないだろう。草を安全か危険かの判断試薬として利用していると思えばいい。『世の中に〝雑草〟という草は無い。どんな草にだって、ちゃんと名前がついている(牧野富太郎)』
そういえば、草刈り、草むしりという言葉は使うが、雑草刈り、雑草むしりという表現は使わない。これからは敬意をこめて“草”とよぼう。

<もっと早く購入すればよかった!!>