ナスカの地上絵?

 ペルーにあるナスカの地上絵は有名である。いつ、だれが、どのようにして描いたのか? 興味は尽きない。規模は小さいが、これと同じような絵がわが家庭菜園に出現した。ある日、突如として意味不明な絵が現れた。いつ、だれが、どのようにして描いたのか? 興味は尽きない・・・、とはならない。作者はすぐに断定できる。ミミズの仕業である。ナスカの地上絵とは違って、簡単に結論が出る。日ごろは土の中を動き回っているが、耕運機で土を耕すと地表近くを動き回る。フカフカして気持ちがいいのであろうか? それとも、自分たちの縄張りを掘り返された腹いせか? このようなミミズをも恐れない行為をする奴の顔が見たい、とばかりに地上まで出てきたのだろうか? しかし、出てきてびっくり、そこには平らなキャンバスが広がっている。この景色を目の前にすると、絵を描いてみようという創作意欲がわいてくるのだろう。右へ行ったり左へ行ったり、ちょっと戻ってみたり。消すことができないので、じっくり構想を練ってから一気に仕上げる。ミミズの速度からすると、これだけの絵を描くには相当な時間を要したであろう。あちこちに絵が出現する。これからすると、単なる出来心ではなく、どうしてもキャンバスを前にすると、絵を描いてしまう性のようなものを感じる。さすがにアーティストの菜園だけあって、ミミズも創作意欲が旺盛なのである。なかなかの能力の持ち主と見た。写真を撮ったものの、これが正しい向きかどうかはわからない。ひょっとすると、逆向きに見ているのかもしれない。菜園内には多くのミミズがいるので、これをどのミミズが描いたかは不明である。もちろん、無許可での掲載である。著作権を主張されるとまずいので、くれぐれも「ここだけのはなし」にしておいてもらいたい。菜園主よりも芸術的な才能がありそうである。うかうかしているとアトリエを乗っ取られるかもしれない。もう少し作品作りに注力していかなければ、と猛省した次第である。

 この菜園はやや粘土質の土なので、水を撒いたり雨が降ったりすると、すぐに表面が固くなってしまう。そうなると、もう地上絵は出現しない。そのころには、地中深くを一生懸命耕してくれているのだろう。わが家庭菜園のかわいい創作意欲にあふれたミニ耕運機たちである。


<さて、これは・・・?>