糖度

 わが菜園内で収穫したものは、とにかくすべて旨い。自分で作ったということで、味以上のものが付加されているのである(これはあくまでも菜園主の思い込みです)。栄養素に関する数値は不明であるが、環境のよい自然と無農薬・有機栽培で十分な栄養素が取り込まれているものと思われる。ほとんどの収穫物はそのまま、または熱を加え自然な味付けで食す。ただ、唯一これらと違った食べ方をするものにベリー類がある。ジャムにするので多量な砂糖を加えることになる。

 わが菜園での収穫物の糖度を測定したことがある。ミニトマト:7、イチゴ:7~8、スイカ:9~11、ブルーベリー:11~14、メロン:13、ブドウ:17%、といったところが代表的な数字である。これらの数値と甘さが直結するかというと、ほどほどに関係するといったところが正解か? 酸味のあるものに関しては甘さが若干控えめに感じられる。手放しで甘いと感じるのはブドウである。これは数字以上に甘さを感じる。

 糖度7%のイチゴでジャムを作る場合、どの程度の砂糖を加えるのがいいのか? もちろん好みの問題があるので、これといった決まりはないのであるが・・・。ジャムを作っていて不思議に思うことは、ある一定以上の量の砂糖を加えても、甘さがそれほど変化しないということである。煮詰めながら、徐々に砂糖を増やしていき、その都度味見をする。やや酸味が強いので、砂糖を追加する。少し甘くなる。もう少し甘くしたいので、さらに加える。これを繰り返していると、ある所から味が変わらなくなる。甘さが変化しないのか、舌がバカになったのかはわからない。とにかく甘さの変化が感じられなくなってくる。

 糖分、塩分が気になる年齢である。甘すぎない方がいい。参考のために、市販のイチゴジャムを購入し、わが家のイチゴジャムと比べてみることにした。非常に甘い。この甘さは自宅で砂糖をいくら投入しても出せない甘さである(自分で作るとわかるが、もうこれ以上砂糖を投入できない、という恐怖感が出てくる)。どの程度の違いがあるのかを調べるために糖度計を使用した。しかし、結果は残念なものに終わった。ともに糖度計の目盛を振り切ってしまった。使用した糖度計の取扱説明書には、糖度は最大で33%までしか測定できないと表示されていた(「野菜測定用糖度・濃度計(微量サンプル測定対応)」)。ともに振り切れたとはいえ、確実に市販のジャムのほうが甘い。いや、甘過ぎる。2.5倍くらい甘いように感じる。もともと単体で食べるものではないが、糖度計が振り切れるというのは、何となく罪悪感がある。せめて市販のものよりは糖度が低い、と思うことで納得するしかない。

 結局、糖度33%を超えると、人間の舌で測定することがベストである、ということが分かった。

<糖度計>

 

<自家製ジャム(瓶は市販品を流用)>