小物入れ(錦鯉2)

 前回は黒を基調としたものであった。思いのほか偶然がうまく決まったように思う。そうなると、またやってみたくなるのが、創造力の欠けたアーティストというものである。今回は赤を基調としてやってみた。なるべく華やかにしたい。かといって明るすぎるのもなんだかな・・・。というわけで、黒を多めに入れ、あとは金色で華やかさを挿入する・・・。頭の中では、いろいろと作品に関する情報とそれに伴う結果が渦巻いている。はたしてこれが結果にうまく結びつくのかどうか? 塗り重ねること数十回。そろそろ研ぎだして結果を見てみたい。恐る恐る研磨を始めた。やや黒が強い。もう少し研磨をしてみる。黒の面積が徐々に小さくなってきた。このあたりがいいのであるが金色が少なすぎる。もう少し研磨してみる。赤、黒、金色が華やか過ぎず、暗すぎずという感じになってきた。「過ぎたるは、なお・・・」ということわざがある。ここで終了とする。しかし、「時を戻そう!」で戻せるものなら、もう少し研磨してみたい。