その10

<10-1>植物の生存戦略(「植物の軸と情報」特定領域研究班)

食肉となる牛、豚、鶏などの家畜も、穀物を「主食」としています。スーパーマーケットで買ってきた100グラムの牛肉の塊は、1100グラムの穀物でできています。豚肉であれば700グラム。鶏であれば400グラム。私たちは肉を食べているときも、間接的に穀物の恩恵を受けていることになるのです。

<10-2>インド流!(マスカル)

天国へ行くための1つの条件として、息子を作ること、生むことがあげられます。火葬のために火をつけた後、長男に棒で頭蓋骨を割ってもらわないと天国へ行けないのです。これを「カパルクリア」といいます。「カパル」は頭蓋骨、「クリア」はアクションという意味です。骨は灰になるまで砕くのが習慣です。息子だけでなく、娘も必要です。娘が結婚しないと、やはり天国に行けないのです。「カンニャダン」という、人間として1つの大事な行事です。「カンニャ」が娘、「ダン」がお布施で、「カンニャダン」は「娘を相手にプレゼントする」という意味です。息子も娘も必要なので、インドは人口が多いのです。法律的に制限すると、天国に行く権利を奪うことになってしまいます。産児制限をしないのはそのためです。

<10-3>最新がん予防法(津金昌一郎)

世界中のあらゆる民族の中で、もっとも健康面で理想的な人は、日本の女性たちです。世界の長寿村や外国の食事や健康法をまねるよりも、もっとも身近な日本女性を見習った方がいいのです。

<10-4>人は「感情」から老化する(和田秀樹)

ぼけにくい職業として、政治家やクリエイターのほか、財界人や料亭の女将を挙げている。情報をインプットしたら、それを整理・加工してアウトプットすることや、細かな気配りをすることが共通する特徴だという。

<10-5>バール、コーヒー、イタリア人(島村菜津)

歴史を振り返れば、コーヒーも、煙草も、なんでも最初はそうなのだが、蒸留酒もやっぱり薬だった。それが時とともに毒に変わるのだが、何事も適度な量に徹するのならば、薬であったころの輝きをとりもどしてくれるかもしれない。

<10-6>官僚の責任(古賀茂明)

過去、三陸では10メートル級の津波が何度も起きているにもかかわらず、なぜ「5.7メートルで安全」と認定したのか・・・。おそらく、そうしないと静岡の浜岡をはじめとする日本各地にある海岸沿いの原発すべてを改修しなくてはならなくなるからだろう。現状のままでも安全であるとアピールするために、そう宣言せざるをえなかった。それ以外に、理由が思い当たらない。

<10-7>独学術(白鳥晴彦)

芸術については宗教がことのほか強くかかわっている。キリスト教を知らずに、バッハのすばらしさに感応することはできない。聖書の内容を知らずにダリの絵は理解できない。ベケットやグリーンの文学はなおさらである。

<10-8>勝ち残り経済学(浅井隆)

関ヶ原の合戦での家康の采配が残した教訓は、誰が反対しても大将は正しいと思うことをやれと言うことだ。ただしこれは単なる独断先行を勧めているわけではない。あらゆる意見を聞き、すべての情報を総合したうえで、トップ自身の勘を働かせろといっているのだ。

<10-9>現役騎手がバラした必勝競馬術(渾一成)

レース当日になって急遽騎乗を取りやめる騎手もいる。「体調不良」「疾病」「ケガ」などのためであるが、実はこれらは表向きの理由である場合が多い。本当の理由は何か。減量失敗による「体重オーバー」である。

<10-10>アップル、グーグル、マイクロソフト(岡嶋裕史)

グーグルの社是は「世界中の情報を整理すること」である。整理といえば聞こえがよいが、それは情報の掌握にほかならない。すべての情報を整理するためには、すべての情報を知っている必要があるのだから、これは自明の理といえる。実際、グーグルほど情報の収集に貪欲な組織は歴史上類を見ない。国家的な情報機関でさえ、グーグルほどの情報量を扱ったことはない。

<10-11>人体常在菌のはなし(青木皐)

常在菌がいるのは、腸内だけではない。口腔内に100億個、皮膚には1兆個いる。

<10-12>味にしひがし(池田弥三郎・長谷川幸延)

あんなやわらかいものを魚偏に堅いと書くのは、鰹は、生まれながらにして鰹節になるべく生まれた魚といえよう。

<10-13>脳はどこまでコントロールできるか?(中野信子)

まず最初に、相手の男性には、美人ではなく性格もよいわけではないという負の印象を与えてしまうのです。そして、徐々に、親切な面や、しぐさの品の良さなどを演出していく。最初はそうでもないと思ったけど、意外に素敵な人なんだな・・・。これが、ゲイン効果です。こうして、狙われた男性は、この女性のとりこにされてしまったのです。

<10-14>日本料理の贅沢(神田裕行)

まな板というのは、木を切ってから10年くらいは乾かさないと、木の匂いが強すぎてまな板にならないのです。

<10-15>「クビ!」論。(梅森浩一)

ゴーン氏がしたこと-。それは、社員に目標を与え、その目標を達成するにはどうしたらいいかプロセスを考えさせたこと、就任早々「失敗したら私が責任を取る」と社内外に宣言したことです。

<10-16>だから日本はズレている(古市憲寿)

「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らずと云えり」という一説はあまりにも有名である。しかしその次に福沢がなんと書いていたか知っているだろうか。これからは「学問」の時代で、どんな「学問」を修めるかで貧富の差が決まると言っているのだ。そう、「天ではなく」「学問」が人の上下を造るらしい。

<10-17>勝負食(石川三知)

夏バテは、けがと同じで、なってしまったら手の打ちようがありません。受け入れるしかないということです。防止法について、1つ目は運動中の水分補給を徹底すること。2つ目は、たんぱく質を含む食品を意識して食べることです。たんぱく質が不足した状態が続くと、秋口になって一気にガクッとくるのです。シミができたり、肌が荒れたり、抜け毛が増えるのは、強い紫外線の影響だけではありません。夏の間にたんぱく質が不足したためでもあるんです。

<10-18>蕎麦屋酒(古川修)

蕎麦粉についても刈り取り直後の玄蕎麦よりは、いくらか寝かしておいたものの方が、落ち着きと旨味が出てくる。それゆえ、蕎麦が本当に美味しいのは12月から2月までの3ヶ月間と言われる。

<10-19>タテ社会の力学(中根 千枝)

各レベルごとに、同じように集団機能が与えられているのではなく、最上位と最下位に位置する小集団の機能が最も高く、それらが集団の生命・活力源となっており、その中間はその二つのつなぎの役割を持っているわけで、単に制度的な上位集団を形成しているに過ぎない。

<10-20>介護保険・何がどう変わるか(春山満)

いかに死なせるかということと、いわゆる問題行動のある痴呆のお年寄りをいかにケアするかということ、最後はこの二つが老人福祉の大きなポイントだということです。

<10-21>偶然のチカラ(植島 啓司)

カーネギーは次のように書く「人を動かす秘訣は、この世に、ただ1つしかない。この事実に気づいている人は、はなはだ少ないように思われる。しかし、人を動かす秘訣は、まちがいなく、1つしかないのである。すなわち、自ら動きたくなるよう気持ちを起こさせること、これが、秘訣だ」

<10-22>リクルート流 仕事ができる人の原理原則(中尾隆一郎)

永続的にのびる会社は次の4つのポイントを同時に満たしている。4ポイントを同時に満たすことが重要でありこれらに優先順位はない。「顧客の満足」「株主の満足」「従業員の満足」「社会への貢献」

<10-23>やめたくてもやめられない脳(廣中直行)

大きな満足をいつまでも味わう人は次のものに手を出さない。だから営業マンは顧客に満足を与えるよりも、いかに上手に不満を演出するかに心を砕いてきた。次々に新しいものを手に入れてもいっこうに幸福になったような気がしないのはそのためである。不満の醸成と解消が繰り返されているからだ。

<10-24>地下水の科学(井田哲徹治)

シロアリたちは、巣の下にある固い岩盤をも穿って、長いトンネルを掘り、地下水が存在する場所まで道を造る。地下水が蒸散する時は気化熱が奪われるために、熱帯の太陽が照りつける炎天下でも巣の中は比較的一定の温度に保たれているという。

<10-25>本当は危ない植物油(奥山治美)

カナダのグループは、オリーブ油の脳出血促進作用を見つけました。脳卒中ラットの寿命を短縮するするのです。私のグループも確認しています。このようなオリーブ油の悪い面は、ちゃんとした論文になっているにもかかわらず、一般の人はほとんど知らされていません。オリーブ油は健康によいとするイメージがメディアを席巻しているからです。オリーブ油の流通に力を持つ国際的なグループの力が強大なのです。