132.抜け道
抜け道と聞いて、どんな感想を持つだろうか? 世には抜け道マップやアプリなどというものもある。目的地へ早く楽に行ける、という感覚だろうか? では、どれくらい早くいけるのか? 通常の道を行った場合に比べてわずかに早いだけである。わずかとはどのくらいをさすか? ほんとにわずかな場合は数秒である。もう少し早い場合でも数分である。そこまでして早くいきたいものなのだろうか。
直進していて数十メートル先の信号が赤になると、多くの車がその手前を左折(右折)する。はてな? と思って信号で停止後、しばらく走っていると、わき道から先ほどの車が出てくる。距離にして20~30m先である。わずかそれだけの距離を稼ぐためにわき道へそれる。距離を稼ぐというよりは信号で停止するのが嫌なのであろう。これはだれにも迷惑をかけていないのでまあ良しとしよう。困るのは、交差点の角地にあるコンビニでの行為である。信号が赤になると、コンビニの駐車場を横切って道路へ出ていく。駐車しようとしていると急に車が通り抜けていく。危険極まりない。もちろんそういった場所にあるコンビニには“通り抜け禁止”なる看板を出している。しかしほとんど効果がない。それほどまでして信号停止が嫌なのだろうか。
わが家はT字路の角にある。メインの道路へ高台からの坂道が交差している。急激に高台部分の開発が進み多くの戸建てやマンションが建った。その結果として、抜け道好きの多くがここを使用しだした。抜け道を使用したからといって早く着くわけではない。抜け道を知っているということがステイタスなのだろう。わずか100m程度の長さの抜け道である。車1台がやっとという幅しかない。坂の上下から車が来ればもちろんすれ違いはできない。他人の敷地へ車を半分入れての交差となる。明らかに不法侵入である。これを前提にこの道を使用しているのである。使用する人にしてみれば、絶対に他車には出くわさない、という前提で通っているのであろう。万が一出くわせば、他人の土地に一部侵入して交差すればいいや、といった感覚なのであろう。
絶対に大丈夫という感覚の人が異常に多い。自転車の場合、この坂をものすごい勢いで降りてくる。そして一旦停止することなくメインの道路へ出ていく。もちろん正面にあるカーブミラーを確認しているものとは思うが・・・・。毎年数件ここで事故が発生する。子供と高齢者が多い。あのスピードで飛び出されては、車は停止できない。停止できないという書き方をすると、これはこれで問題である。両サイドに人家が立ち並び、車がどうにかすれ違えるような幅の道を走っているという自覚が必要である。時速30kmを出せば、停止は難しい。20kmがせいぜいである。ここでも、絶対に人が飛び出すということを前提に走るのと、絶対に人が飛び出さないということが前提では大きな差が出る。
このT字路で、この程度の事故件数で済んでいるのは、明らかに交通量が少ないこともあるが、幸運によるところが大きいように思う。常に最悪の場合を想定してお互いが気を付ける必要がある。人の命がかかっているのである。