123.お薬手帳

 病院で診察を受けた後、会計時に処方箋が出される。医院のすぐ近くに薬局がある。直行し処方箋を出して薬を受け取る。そのとき必ず聞かれるのが「お薬手帳をお持ちですか?」である。おもむろにバッグからお薬手帳を出す。薬と同時に、その効能が書かれた用紙がお薬手帳に張り付けられている。薬のことがよくわかり、の見間違いを起こさないためにもありがたいことである。

 かつて医者は堂々とした態度で診察し、症状をいろいろと聞き病名を断定し薬を処方していた。たとえ自信がなくても断定されるとホッとするものである。なんとなく首を傾げたり、うぅーん、と唸ったりされると不安になってくる。当然その後に処方された薬も効かないような気がしてくるのである。そうすると気持ちの問題かどうかはわからないが直りが遅いような気がする。

 最近の医院は電話やネットでの予約が多い。その時、必ずといっていいくらい「お薬手帳」を持参くださいとなっている。そこでお薬手帳がやけに気になりだす。気になれば調べることになる。『複数医院で薬を処方され、それらを飲んだことで副作用が起こり死亡した事件がきっかけらしい。薬の服用履歴や、既往症、アレルギーなど、医療関係者に必要な情報を記載する手帳の俗称である。 医師・歯科医師や薬剤師が、患者がどのような薬をどのくらいの期間使っているのかを確認するために使用する』となっている。なるほどと理解することができた。命にかかわる大事な個人情報である。

 最近行った医院では、保険証を出し症状を告げると、問診票を記入させられると同時に、お薬手帳の提示を求められた。必要個所のコピー取ることの許可を求められたので了承した。待合室で待つことしばし。診察室に入るとお薬手帳のコピーがカルテに貼られている。患者の既往症や今までに罹った病気などを推測しているのか? これは医者として当然の行為である。ところが、自病院と同科目の病院はどこを受診し、どんな薬を処方されたかを見ている場合がある。たまに「ここの医院はこういう傾向がある」、「この症状にこの薬は効果よりも副作用がある」などと言い出す医者がいる。まず、患者から情報を得て、自分なりの判断を下し、適切な処置をしてもらいたい。

 最近では、医院に対してお薬手帳は持っていないことにしている。その後、薬局で処方箋を基に薬もらうときにお薬手帳を出すようにしている。そうしないと課金されるからである。そして、この時に今現在飲んでいる薬との組み合わせが大丈夫かをしっかりと確認することにしている。あらかじめ、「お薬手帳」をお持ちくださいという医院にはかからないことにしている。

 先日行った内科では、薬局が受付窓口の横にあった。医薬分業が行われていないのである。

 ????がいっぱいの医院では思った通りの効果しか得られなかった。