作業靴
菜園内での作業靴は基本的には1年を通じて長靴である。しかし、暑い夏などは足が蒸れるので、素足にクロックスということもある。蚊に刺されるのを覚悟すればかなり快適である。作業後は冷たい井戸水で洗い流せばさらに気持ちがいい。クロックスはご存知のように先端が広がった何とも奇妙な形が特徴である。先が広がっているので、窮屈感がなく楽に履くことができる。砂や小石が入っても余裕があるのですぐに外へ出ていってしまう。そのクロックスに異変が起きた。なんとなく履き心地が変わってきたのである。もっとはっきり言うと、足にフィットしだしたのである。よく見ると形が変わってきている。全体にスリムになった。不思議だなとは思いつつも、履き心地がよくなったので「まあいいか」で済ませていた。しかし、いよいよ痛くて履けなくなってしまった。長さも幅も極端に縮んでしまった。もうこれは履けない。作業用としてかなり気に入っているので、今回3代目の購入となった。クロックスは紫外線に弱いらしい。つまり、太陽の当たるところに長時間放置すると変形するという。室内履きとしてはいいのかもしれないが、これは菜園愛好者にとっては災難である。晴れた日には使用しないようにするぐらいしか対策はないものか? 日焼け止めクリームを塗ってもダメなのだろうか? それにしてもちょっと賞味期間(足にフィットする期間)が短いように思う。4代目は他のものにしよう、ときつく心に決めた。
長靴に関しては、菜園を始めたころはずっとホームセンターで購入したカラフルなものを愛用していた。色が3色入り、パッチワークのようになっている。見た目がいいので気に入っていた。しかし、大抵の場合2年程度で使用できなくなってしまう。正確にいうと1年を過ぎた次の冬に使えなくなってしまう。材質の問題なのか接着剤の問題なのかはよくわからないが、パッチワークの貼り合わさった部分に亀裂が入るのである。冬の寒さで柔軟性が失われ、硬化することが原因だろうと思われる。そこから水が浸み込み、靴下が汚れると同時にびしょびしょになるのである。こうなるともう使えない。そのたびに新品を購入することになる。こんな時、エーグルの長靴を見かけた。天然ゴムで柔らかく履き心地がよかった。長さはホームセンターのものに比べると長く、しかも足にぴったりとフィットしているので土が入りにくい。気に入ったので購入して使用し始めたが、5年経った今も現役である。全く亀裂が入ったり破れたりすることがない。値段は4倍程度するが、不愉快な気分になることを考えれば十分な価値がある。
家庭菜園をするにあたり、作業靴というのは重要な道具である。道具である以上、機能性と使い勝手は非常に重要な要素である。いくら知識や技術があってもそれにふさわしいいい道具がなければどうにもならない。例えば釘を打つ場合、手では絶対に打てない。石を拾ってきて打ちつけてもうまく打てない。やはり金槌が最適な道具ということになる。人生、何をするにも、いかに最適な道具を見つけられるか、そしてそれをうまく使いこなすことができるかどうかにかかっている。これができれば、たいていのことは解決できる。
<クロックス>
左から、(余裕!)(いいねー!)(いてててぇー)
<エーグルの長靴>