その4
<4-1>稲盛和夫の実学経営と会計(稲盛和夫)
結局、目標数値を決め、みんなのやる気をそれに向かって燃えさせる、というのが経営者のもっとも大事な仕事ということなのです。
<4-2>つきあい好きが道を開く(樋口廣太郎)
「目一代、耳二代」という言葉があります。絵を描くのは一代で出来ますが、耳は親が音に関心を持ち、それを子供に伝えてはじめていい音楽ができる、というものです。
<4-3>国際時代に遅れない勉強法(舛井一仁)
様々な人間関係のトラブルなどに対しては幾つか守らないといけないマナーがある。それは、・言葉は記憶に残るので、きつい言葉を言うときは一呼吸おくこと ・夜半に考えた言葉と昼とでは表現に差が出るので、注意すること ・丁寧であったことを後悔することはまず無いが、不遜であったことを恥じることは頻繁にある ・弁護士をうまく活用すること。
<4-4>宮大工千年の知恵(松浦昭次)
とくに職人の世界では頑固はよくても、わがままは絶対に通用しない。昔の大工が一生懸命考えて造ったものを前にしたら、それがよくわかると思います。木材に合わせ、道具に合わせて仕事をしていかなかったらいい仕事はできません。
<4-5>スパイスなんでも小事典(日本香辛料研究会)
辛さを調べたい成分やスパイスのエキスを水で薄めます。そしてなめてみる。辛いと感じたらさらに水で薄める。これを繰り返して、辛さを感じなくなる薄さ、つまり、もとの成分やエキスが希釈された倍数を辛さの度合いとします。1912年にこの方法を考案した科学者の名にちなみ、これをスコヴィル値といいます。
<4-6>金持ち父さん貧乏父さん(ロバート・キヨサキ)
世の中には二つのルールがある。金持ちが使っているルールと、残りの九十五パーセントの人が使っているもうひとつのルールだ。家庭や学校で教えられているのは、この九十五パーセントが使っているルールだ。
<4-7>ひきこもり家族関係(田中千穂子)
「自分が人に関われただけ、自分が自分とうまく関わることができる」
<4-8>「無償」の仕事(永六輔)
想像力を刺激し、創造力を育てるのはラジオと活字であって、テレビではないということをお忘れなく。
<4-9>他力(五木寛之)
法然の教えの中で、私がもっとも感動するのは、<易行往生>ということです。そして親鸞の場合は、<自然法而>という言葉です。有名な<悪人正機>説よりもはるかに深いものを感じるのです。そして蓮如について言えば、<他力本願>というところに惹きつけられるのですが、この三つの言葉は、つまるところ同じひとつのことに違ったことに光を当てているような気がしないでもありません。どれも背後には、「わがはからいにあらず」という他力の声が響いているように思えてならないからです。
<4-10>超「熟睡短眠」法(藤本憲幸)
私は"窓際族"の人に言いたい、悲しむなと。それだけ次の休みにやる構想が自由に頭に描けることをありがたく思え。私なんぞ、好んで窓際へ行きたかったほうだ。
<4-11>失敗を「まあ、いいか」にする心の訓練(海保博之)
失敗は犯罪とは違う。動機も計画もない。偶然に起こってしまったのが失敗なのである。
<4-12>これがデフレだ(吉野俊彦)
デフレ下において職場を失わないようにするためには、よき意味のスペシャリストになることが秘訣です。その職場において、余人をもって代え難き存在になれ、特技をもて、ということです。
<4-13>塗師屋のたわごと(山本英明)
理想を追うということは、妥協しないということや。けれども一旦妥協するとしたら、そのときは、自分の気持ちを棚ざらしにしてとことん妥協に徹するべきや。妥協は大きい人間にしかできない。食い違いがあったとき、力がある人間のほうが妥協するのがマナーや。
<4-14>植物はすごい(田中修)
コアラが食べるので有名なユーカリの葉っぱには、殺人や自殺に使われる「青酸」が含まれています。しかし、コアラはユーカリの葉っぱを食べます。コアラはユーカリの葉っぱを食べても無毒にする仕組みを持っているからです。コアラ自身には、この毒を無毒化する力はありません。でも、腸のなかに青酸を無毒にする細菌を住まわせています。コアラは子供が生まれると「食い初め」に、親は自分の糞を食べさせます。こうすることで、子供の腸に青酸を無毒化する細菌を住まわせ、ユーカリを食べられるようになります。
<4-15>政治の修羅場(鈴木宗男)
議員になったとき、竹下先生や金丸先生によく言い聞かされたのは、「国家の基本は、安全保障、外交、教育、治安だ。この四つだけはしっかり頭に入れておかなければ、政治家として失格だ」
<4-16>21世紀の「IT革命」とは何か!(石井威望)
コンビニに総合商社や銀行が食いついているように、異分野の業種を横断したインターネット・ビジネスも盛んである。その延長線上に、大きな業界を横断した地殻変動が起きても決して不思議ではない。
<4-17>「複雑系」とは何か(吉永良正)
スチュアートは、カオスを「もっぱら法則によって支配されながら法則性のないふるまい」とやさしく言い換えてくれている。
<4-18>規制緩和(鶴田俊正)
全国一律の同一紙同一価格は二重の内部補助によってかろうじて維持されている仕組みである。一つは、長期購読者から短期購読者への、もう一つは、都市部の購読者から遠隔地の購読者への内部補助である。同一紙同一価格はこのような矛盾をもった価格体系であることを、新聞社はなぜ読者に明らかにしないのであろうか。
<4-19>柔らかい企業戦略(嶋口充輝)
一般に企業は未来の成長を目指して行動するが、成長企業と衰退企業の大きな差の一つとしてこのアンビションの有無が作用している。
<4-20>田中角栄の超人材育成術(小林吉弥)
人生は、すべて"間"だ。お前みたいに一本調子、直進しようとするだけでは何も前に進まない。"間"の取れない奴はどうしようもないぞ。
<4-21>合併人事(三神万里子、細江浩之)
キャリアチェンジに成功している人には、いくつかの共通点があります。まず、彼らの意思決定の優先順位は、インタビューしますと、たいてい、ヒト→時間→情報→モノ→カネの順になっています。これは、いったん失ったらカバーが難しい順と言い換えることができます。
<4-22>いいね!フェイスブック(野本響子)
フェイスブックはなぜ強いのだろうか。1つ目は、フェイスブックは、名簿でもあるということ。卒業名簿でもあり、社員名簿でもあり、友達の名簿にもなる。しかも、これは相手がプロフィールを書き換えれば、自動で更新される名簿だ。2つ目は、現実の付き合いを円滑にすること。会合で知り合った人の詳細を調べて、今後の付き合いを続けるかどうかの参考にしたり、その反対に表面上の付き合いだった相手と深く付き合うきっかけができたりする。3つ目に、続けやすい仕組みになっていること。文章の入力を強要しないし、友達を増やせという圧力もない。毎日ログインする必要もない。4つ目に、無駄がなくてシンプルなこと。さしたる負担もなく使えるというのは大きい。動きも軽く、メンテナンスやサーバーの不調もほとんどない。5つ目に、嫌いなものを極力見せない仕組みになっていること。ニュースを表示してくれることもないし、苦手な人の書き込みや、見たくない広告は表示しないようにできる。
<4-23>大江戸しあわせ指南(石川英輔)
七輪の名の由来は、わずか銀七厘分の木炭で煮物ができるからだそうだ。天保元年の木炭の値段は一俵が銀4匁程度などので、銀1匁を支払えば4キログラムほど買えた。銀1匁はほぼ100文なので、7厘=約7文で280グラムの木炭を買うことができた。私が実験したところ、小さな鍋で煮物ができた。
<4-24>この人はなぜ自分の話ばかりするのか(ジョーエレン・ディミトリアス)
部下の扱いを見ると、上司の性格がよくわかる。人間は権力に酔いやすいものだが、部下を親切にきちんと扱う人は、自信や思いやりがあり、寛容で社交的、また他人の目を意識している人だといえよう。部下を奴隷のようにこき使う人は、自分に自信がなく支配的で鈍感、思いやりに欠けている。これは職場だけでなくどんな関係でも同じことが言える。部下の扱いと、配偶者や友人の扱いがまったく異なる人というのは珍しい。
<4-25>読書の技法(佐藤優)
最近の教養ブームの背景には「知力を強化しなくては生き残っていけないのではないか」という日本人の集合的無意識が反映していると筆者は見ている。確かに「知は力」であり、「力は知」である。知力をつけるために、不可欠なのが読書だ。