87.占い
あなたは占いを信じますか?
占いには星占い、タロット、四柱推命などが有名であるが、手相や姓名判断も占いに入るだろう。専門家に正式に占ってもらったことはない。理由はそれら自体を信じていないからである。というよりは信じたくないからかもしれない。
テレビの朝のワイドショーでは今日の運勢、雑誌では今週あるいは今月の運勢などをよく見かける。信じてはいないものの、ちょっと気になって見てしまうことがある。いい内容になっていると、信じてはいないもののなんとなく気分がいい。しかし、いいことはめったに起こらない。悪い内容になっているときは気分がすぐれない。そして、けっこう悪いことが起こるので、余計に気分がすぐれない。いいことよりも悪いことが起こることが多いので、悪い内容になっていると余計に気になってしまう。したがって、このような占いは見ないに越したことはないのであるがついつい見てしまう。そして気分が滅入り、負の連鎖を起こしてしまうような気がする。じっくりと、よーく考えてみると、いいことはあまり印象に残らず、悪いことは強く印象に残ることが原因かもしれない。
実は2022年の初めに初詣に出かけた、というよりは、山歩きの目的地であるお寺へいつも通りに出かけた。ほとんど信仰心のない身ではあるが、1年の始まりには世間並みに神頼みをしてみようと思ったのである。新しい年を迎え気分を入れ替えていい年にしようと意気込んでお参りをした。そして初詣を終え、帰りがけに掲示板に貼られた運勢を見たときである。それにはこう書かれていた。「今年は人生で最悪の1年になるでしょう」 1年の始まりに、これほど夢も希望もないどぎつい内容を書くか? と思わず毒づいてしまった。XX年生まれの人は、今年は人生で最悪の1年になるでしょう、と書かれていた。占い事態を信じていない方であるが、悪い占いの内容に対しては信じないまでも気分的には落ち込んでしまう。1日や1週間ではない、この占いの期間は1年間である。2022年はずーーーっと、これが付いて回る。何か失敗や嫌なことがあると、やはりあの占い通りか? と思ってしまう。新たに何かをしようとしても、今年は最悪の年になりそうなのでやめておこうか? となってしまう。
2023年が始まった。昨日でこの最悪の1年が終わった。思い出してもそれほど悪いことはなかったように思う。むしろいいことの方が多かったように感じる。それが最悪の年であったとすれば、今年は相当にいいことばかりが起こることになる。楽しみな年になりそうである。信じる、信じないにかかわらず占いは見ないことにしよう。それが唯一、最も幸せに暮らすことができる方法なのではないだろうか。
今年も山歩きは続けるつもりである。しかし、今年は心にモヤモヤを溜めないためにも、入り口にある掲示板は決して見ないようにしよう。